お知らせ

KOBE JAZZ DAY 2017 ライブレポート

KOBE JAZZ DAY 2017 ライブレポート

3年目を迎えたKOBE JAZZ DAYのメインイベントが4月2日(日)、神戸文化ホールと隣接の大倉山公園で開催されました。当日は快晴にも恵まれ、野外ステージは11時の開演から多くの人で賑わいを見せ、毎年好例の魅力的な飲食ブースでお腹も心も早速満たされました。

12時30分からの文化ホールでのメインステージでは、トップバッターに「伊丹市立伊丹高等学校吹奏楽部 ICHI☆ITA JAZZ Ensemble」が登場。ビリー・ストレイホーンの名曲、“Upper Manhattan Medical Group”では日頃の練習の成果の賜物、息のあったアンサンブルで来場者の気持ちを早速掴んでいました。

続いて2016年10月結成、神戸近郊在住のジャズ好きの中高生たちが集った「神戸ユースジャズオーケストラ」。結成からわずか半年ながらサウンドはかなり本格的。中高生とは思えぬ深みある“Blue Bossa”、ビッグバンドのリズムをタイトにキープするドラムスの坪田英徳君の力一杯のドラムソロが印象的だった“Sing Sing Sing”など大いに盛り上げてくれました。

3組目はディキシーランドジャズの老舗バンド、「ロイヤルフラッシュ・ジャズバンド」。

日本のジャズ発祥の地神戸ならでは、ジャズという音楽のルーツに近いスタイルであるディキシーランドジャズを真摯に演奏、大人の余裕と貫禄を大いに感じるステージングでした。ジャズと一言でいっても様々なスタイルがあり、それぞれの魅力があるということも改めて痛感。

4組目は神戸が誇る社会人ビッグバンド、「モダンタイムスビッグバンド」が登場。

“What A Wonderful World”ではトランペットの薮内良治さんを大きくフィーチャー。輝かしい音色が文化ホール大ホールの空間目一杯に拡がりました。

3曲目からはボーカルとアルトサックスの二刀流で注目を集める長島雅枝さんを迎え、明るさ満点のステージング。デューク・エリントンメドレーにも客演し、ジャズデイらしい華やかなステージとなりました。

ライブも折り返し地点の5組目は「Solid☆One feat 古谷充」の出演。先ほどまでのモダンジャズから打って変わってのファンクサウンド。このファンクサウンドに関西ジャズ界の重鎮、古谷充さんのアルトサックスがどう絡むのかが聴き所ですが、“Night in Tunisia”のファンクアレンジに古谷さんの豪快でよく鳴るサックスがぴたりとマッチし、健在ぶりを披露。メロウな“Moonlight in Vermont”も新鮮な響きでした。

6組目は大阪谷町のSUBのオーナーでもあるサックス奏者、長谷川朗さん率いるトリオにジャズギターの至宝、竹田一彦さんとの共演。最初、トリオのみのコードレスで奔放な演奏を披露し、ジャズのアドリブプレイの醍醐味を堪能させてくれました。竹田さんが加わり、その暖かみある音色とメロディセンスに感嘆。“Beautiful Friendship”はその美点が余すところ無く現れた演奏でした。

トリを飾るのは「KOBE JAZZ-PHONIC RADIO」のメインパーソナリティを務めるトランペッター広瀬未来さんのカルテットにジャズトロンボーンの巨匠、宗清洋さんを加えたステージ。広瀬さんのダイナミックなトランペットと宗清さんの端正なトロンボーンのコントラストが鮮やかなトリにふさわしい締まりのあるステージでした。

アンコールでは“神戸市歌”を広瀬さんのジャズアレンジで古谷さん、竹田さんやその他の出演者も加わり壮大に披露し、大団円のうちに幕を下ろしました。

KOBE JAZZ DAYの活動に関しては市内のお店とのより良い連携や市民への活動普及など、まだまだ課題もあります。

しかし神戸ユースジャズオーケストラのように次世代に向けて活躍が期待されるこれからのミュージシャンと今現在活躍するプロミュージシャン、そしてその土壌を築きあげてきた偉大なる先人とが交錯し、同じステージに立つ。神戸港開港150周年にあたる2017年、神戸のジャズ文化がこの先も発展していく大きな期待をそのステージに感じ、また来年のJAZZ DAYの到来を心待ちにする一日となりました。

 

ジャズライター・ジャズフリーペーパーVOYAGE編集長

小島 良太

写真撮影:(C)October Studios 佐藤昌也

GUIDE
神戸のジャズ案内