神戸とJAZZの歴史

安田 英俊

「ジャズを育む神戸人」

日本で初めて日本人のジャズバンドが結成され、演奏された神戸は、「日本のジャズ発祥の地」と言えるとは思いますが、遺跡があるわけではありません。

「それがどうした?」ということでしょうが、今では、神戸独自の長く続くイベントがいくつかあり、市内20か所余りにジャズスポットがありで「ジャズの街・神戸」ということは言えると思います。

神戸にはジャズに親しむ環境が整っているのか、行動力のある神戸人の気質なのか、神戸独特のイベントも数多く開催されるようになってきました。2000年から毎年行われている「神戸ジャズヴヴォーカルクィーンコンテスト」のクィーンは、神戸市の姉妹都市アメリカのシアトルのクラブでのライブを行い、全国からの応募があります。2005年からの「神戸JAZZ WALK」は、三宮のライブハウス10店舗以上で同時に3ステージのライブがありジャズ巡りを楽しめます。ほかにも色々と楽しめるイベントがあります。

2014年には、神戸市民文化振興財団が事務局となって「ジャズの街・神戸推進協議会」が発足しました。イベント主催者、ミュージシャン、放送界に兵庫県、神戸市が加わった神戸市内のジャズに関わる方の大所帯です。今流行の「プラットホーム」ということでしょうか。

最初に、ロゴマークとキャッチフレーズ「いいジャズを いい街で」を選定。神戸でのジャズイベントには、このロゴマークが使える、いわばブランド戦略ですね。そして、4月4日を記念日「KOBE JAZZ DAY 4/4」としましたが、これは、日本記念日協会から正式に認定されています。2015年からは、この日に近い日曜日、ホールでのコンサートを中心に、屋台も出ての野外ライブ。協賛するお店も増え、今や一大イベントになっています。ラジオ関西でのジャズプログラム「KOBE JAZZ-PHONIC RADIO」がスタート、「JAZZ TOWN KOBE」と題するホームページの作成、小学生から参加可能の「神戸ユース ジャズ オーケストラ」で音楽指導と活動の幅が大きな拡がりを見せています。そして兵庫県政150年記念イベントにもジャズが組み込まれています。

伝統があって、それを活かし、そこに新しいものが積み重なっていく。神戸ジャズ人のエネルギー、大したものです。

 

(ポータルサイト「ジャズの街~神戸」元編集長 安田英俊)

一覧へもどる

GUIDE
神戸のジャズ案内